屋根工事の見積もりに行ったのに、「工事は必要ありません」と説得した話。
今回は、当社代表から聞いた、少し変わった屋根工事の見積もりのお話です。
以前、ある住宅の屋根葺き替え工事について、見積もりの相談がありました。
お話によると、別の会社の営業担当者から、屋根の葺き替えやカバー工法を提案されていたとのこと。
お客様もすっかり工事をする気になっておられたようです。
そこで、当社代表が筑紫野市から現地へ足を運び、屋根の状態を確認することになりました。
ところが、実際に屋根を調査してみると……。
屋根、全然綺麗なんです。
既存の屋根材に目立った劣化は見られず、確認できた範囲では下地にも問題はありません。雨漏りも発生していない状態でした。
少なくとも、現時点で高額な費用をかけて屋根を葺き替えたり、カバー工法を行ったりする必要性は認められませんでした。
お客様は工事を希望。でも代表は……。
そこで代表がお客様にお伝えしたのは、見積金額ではなく、こんな言葉でした。
「今の屋根なら、工事をする必要はありませんよ。」
ところが、お客様はすでに工事に乗り気。
最初は、それでも葺き替えをしてほしいとお願いされたそうです。
屋根工事会社としては、仕事を受注できる絶好の機会だったのかもしれません。
しかし代表は、屋根の状態を説明しながら、現状では工事をする必要がないことを丁寧にお伝えしました。
最終的には、お客様にも説明を受け入れていただけたようです。
ただし、その後どのような判断をされたのかまでは分かりません...
ところで、営業担当者さん……?
実は、このお話にはもう一つ、印象に残っている出来事があります。
今回の屋根工事を提案していた営業担当者から、当社代表へ何度も問い合わせがあったそうです。
その内容が、少し意外なものでした。
「ケラバって何ですか?」
「役物って何ですか?」
……えっ、そこからですか!?笑
もちろん、屋根の専門用語は一般の方にとって分かりにくいものです。
ただ、屋根の葺き替えやカバー工法を提案する立場であれば、屋根の基本的な構造や部材について理解しておくことは大切だと思います。
今回のように、屋根の状態によっては、そもそも工事をする必要がない場合もあるからです。
もちろん、他社の提案内容や意図をすべて把握しているわけではありません。
それでも、屋根工事を勧める前に、本当に必要な工事なのかを見極めることは重要だと感じます。
屋根工事は、必要かどうかの判断から
屋根は、築年数が経過したからといって、必ずしも全面的な葺き替えが必要になるわけではありません。
屋根材の劣化状況、下地の状態、雨漏りの有無などを確認し、建物の状態に応じて工事の必要性を判断することが大切です。
もちろん、現在雨漏りがないからといって、屋根に問題がないと断定できるわけでもありません。
また、耐震性の向上や外観の変更など、お客様が屋根を改修する目的はさまざまです。
しかし、今回のように、現地調査の結果、急いで葺き替えやカバー工法を行う必要がないと判断できる場合もあります。
屋根工事会社の仕事は、屋根を施工することだけではありません。工事が必要なのか、必要ではないのかを正しく判断し、その結果をお客様にお伝えすることも大切な仕事です。
株式会社 大日本絋産では、屋根の状態を確認したうえで、必要な工事は必要だと、必要のない工事は必要ないと、正直にお伝えすることを大切にしています。
今回、当社代表が現地でお客様にお伝えしたのは、工事の見積金額ではなく、今の屋根をそのまま使用できるという判断でした。
それにしても、わざわざ現地まで足を運び、屋根工事をしないよう説得することになるとは……。
屋根屋としては、なかなか珍しい仕事になりました。笑
執筆:株式会社 大日本絋産 スタッフ(屋根現場歴15年以上)
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