筑紫野市で屋根の軽量化に補助金は使える?2026年度の耐震・省エネ改修制度
筑紫野市で古い瓦屋根の葺き替えを考えている方に、知っておいていただきたい補助金制度があります。
筑紫野市では2026年度、古い木造住宅の耐震性や省エネ性能を高める改修工事に対して、費用の一部を補助する制度が設けられています。
そして、市が公表している対象工事の中には、「屋根の軽量化」と「屋根の断熱性能を向上させる工事」も含まれています。
ただし、一般的な屋根修理や葺き替えなら誰でも利用できる制度ではありません。
今回は、福岡県筑紫野市に本社を置く株式会社 大日本絋産のスタッフが、どのような住宅や屋根工事が対象になるのか、筑紫野市の公式資料をもとに調べてみました。
▌筑紫野市の住宅性能向上改修工事等補助金とは?
正式名称は「筑紫野市木造戸建て住宅性能向上改修工事等補助金」です。
古い木造住宅の耐震性を高める工事と、省エネ性能を向上させる工事を支援する制度で、原則として両方の改修を組み合わせて行うことが想定されています。
2026年度の補助金額は、次のように定められています。
工事の種類 | 補助率 | 補助上限額 |
耐震改修工事 | 対象費用の60% | 60万円 |
省エネ改修工事 | 対象費用の60% | 20万円 |
合計 | 最大80万円 |
つまり、条件を満たす性能向上改修工事では、最大80万円の補助を受けられる可能性があります。
ただし、80万円はあくまで上限額です。実際の補助額は、対象となる工事内容や費用、審査結果によって異なります。
なお、原則として耐震改修と省エネ改修を併せて行う制度ですが、市が必要と認める場合には、耐震改修のみで補助対象となる例外もあります。
▌屋根工事では、どんな工事が対象になる?
筑紫野市の公式資料には、屋根に関係する工事として、主に次の2つが記載されています。
① 屋根の軽量化
耐震改修工事の対象例として、「屋根の軽量化」が挙げられています。
例えば、古い瓦屋根から軽量な金属屋根へ葺き替えると、建物上部の重量を減らすことができます。
屋根が軽くなることは、地震の際に建物へ加わる負担を抑えるうえで有利に働く場合があります。
ただし、瓦屋根を金属屋根へ変更するだけで、必ず補助金の対象になるわけではありません。
この制度では、耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満の住宅について、建物全体または1階部分の評点を1.0以上にする耐震改修が求められています。
上部構造評点とは、木造住宅の地震に対する強さを評価するための数値です。
そのため、屋根を軽くするだけで必要な耐震性能を確保できるとは限りません。
診断結果によっては、壁や柱、基礎などの補強を組み合わせる必要があります。
補助金を利用するためには、建物の耐震診断を行い、必要な補強内容を確認することが大切です。
② 屋根の断熱性能を向上させる工事
省エネ改修工事の対象には、屋根や外壁、天井、床などの断熱性能を従来より高める工事が含まれています。
例えば、屋根の改修に合わせて断熱性能を向上させる方法が考えられます。
屋根の断熱性能を高めることで、夏場の屋根からの熱の影響や、冬場の室内からの熱の逃げやすさを抑えることが期待できます。
ただし、断熱材が付いた屋根材を使えば、必ず省エネ改修の補助対象になるという意味ではありません。
どのような材料や施工方法で、どの程度の性能向上が必要なのかは、事前に筑紫野市へ確認する必要があります。
▌どんな住宅が補助金の対象になる?
ここが、今回の制度で特に注意したいところです。
筑紫野市が公表している主な対象条件は、次のとおりです。
筑紫野市内にある木造戸建て住宅であること
昭和56年(1981年)5月31日以前に建築確認を受けて建築、または同日以前に工事に着手した住宅であること
地階を除く階数が2以下であること
耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満であること
原則として住宅の所有者が申請すること(所有者の承諾があれば居住者も可能)
市税等の滞納がないこと
性能向上改修の場合、現在居住者がいるか、補助金請求時までに居住すること
建築基準法 などの関係法令に違反していないこと
その他にも、工事内容や申請者などに関する条件があります。
特に重要なのは、古い木造住宅であっても、耐震診断を受けずに申請できる制度ではないという点です。
また、建築年が1981年前後の場合は、建築確認の時期や工事着手時期も含めて、市に確認する必要があります。
▌耐震診断には、どのくらいの費用がかかる?
筑紫野市では、補助金の申請に必要な耐震診断について、福岡県の耐震診断アドバイザー制度などを案内しています。
福岡県耐震診断アドバイザー制度の費用は、次のとおりです。
診断の種類 | 費用 |
簡易診断 | 3,000円 |
一般診断(床下・小屋裏進入調査付き) | 6,000円 |
筑紫野市の補助金を利用する場合、福岡県の制度では一般診断が必要とされています。
また、市は福岡市耐震推進協議会による3,000円の耐震診断制度も案内しています。
こちらは対象となる住宅の建築時期や工法などに条件がありますので、利用を検討する場合は事前に確認してください。
なお、耐震診断を受けた結果によっては、屋根の軽量化だけでは十分な耐震性能を確保できず、屋根以外の補強が必要になる場合もあります。
▌2026年度の申請は、いつまで?
筑紫野市が公表している2026年度の申請期間は、次のとおりです。
申請受付:2026年4月22日〜11月30日
受付場所:筑紫野市役所3階 建築課
受付時間:9時〜16時(土日祝を除く)
工事の竣工・完了実績報告期限:2027年1月29日
また、補助金は予算額に達した時点で、申請期間中でも受付が終了します。
▌工事の契約前に申請する必要があります
今回の補助金で、特に気をつけたいことがあります。
それは、補助金の交付決定を受ける前に、施工業者と契約したり、工事を始めたりしてはいけないという点です。
市が公開している申請の流れでは、交付申請から交付決定まで1か月程度かかると案内されています。
そのため、2026年度の補助金を利用したい場合は、申請期限だけでなく、耐震診断や補強計画、工事期間も考慮する必要があります。
すでに工事を契約している場合や、これから申請を考えている場合は、まず市の建築課へご相談してください。
▌以前ご紹介した「住宅改修工事補助金」とは違う?
はい。別の制度です。
筑紫野市には、2026年度の「経済対策事業住宅改修工事補助金」もあります 。
こちらは、対象となる住宅改修工事費の10%、上限10万円を補助する制度です。
一方、今回の住宅性能向上改修工事等補助金は、古い木造住宅の耐震化を主な目的としており、対象となる住宅や工事条件が大きく異なります。
主な違いを比較してみましょう。
比較項目 | 住宅性能向上改修補助金 | 経済対策事業住宅改修補助金 |
主な目的 | 耐震性・省エネ性能の向上 | 住宅改修・地域経済の活性化 |
主な対象住宅 | 旧耐震基準の木造戸建て住宅 | 条件を満たす市内の住宅 |
補助上限額 | 最大80万円 | 最大10万円 |
耐震診断 | 必要 | 原則不要 |
主な工事条件 | 耐震改修と省エネ改修を原則併用 | 市内施工業者による対象工事 |
※いずれも2026年度の制度です。実際の対象条件は各制度の公式案内をご確認ください。
また、同じ工事について複数の補助金を併用できない場合があります。
どちらの制度が利用できるのか、屋根の葺き替えが対象になるのかについては、契約前にそれぞれの担当窓口へご確認ください。
▌筑紫野市で古い瓦屋根の葺き替えをご検討の方へ
今回調べてみると、筑紫野市には、屋根の軽量化や断熱性能の向上が対象工事に含まれる補助金制度があることが分かりました。
ただし、通常の屋根の葺き替えに対して交付される補助金ではなく、旧耐震基準の木造住宅について、耐震診断や補強計画などの条件を満たす必要があります。
また、屋根を軽くすることが、必ずしも建物全体の 耐震性を十分に高めることにつながるとは限りません。
住宅の耐震性は、屋根の重量だけでなく、壁の配置や柱、基礎、接合部の状態などにも左右されるためです。
古い瓦屋根を軽くしたいと考えている方は、工事を依頼する前に、住宅の耐震性や補助金の対象になる可能性を確認してみるのもよいと思います。
株式会社 大日本絋産は、1997年の創業以来、瓦屋根や建築板金工事などに携わってきました。
現在は福岡県筑紫野市を拠点に、瓦屋根・スレート屋根・金属屋根などの葺き替えや屋根修理に対応しています。
屋根の軽量化を目的とした葺き替えについても、建物の状態やご希望に応じて施工内容をご説明しています。
なお、補助金の対象可否や耐震補強計画については、筑紫野市の建築課および耐震診断を行う専門家への確認が必要です。
▌公式情報・参考資料
筑紫野市|住宅性能向上(耐震+省エネ)改修工事等に補助します
https://www.city.chikushino.fukuoka.jp/soshiki/25/28895.html
筑紫野市|2026年度 補助金案内チラシ
https://www.city.chikushino.fukuoka.jp/uploaded/attachment/33608.pdf
筑紫野市|補助金交付申請の流れ
https://www.city.chikushino.fukuoka.jp/uploaded/attachment/33609.pdf
筑紫野市|2026年度 経済対策事業住宅改修工事補助金
https://www.city.chikushino.fukuoka.jp/soshiki/31/34651.html
▌お問い合わせ先
筑紫野市 建設部建築課
電話:092-557-5136
※本記事は、2026年10月25日時点で公開されている筑紫野市の公式資料をもとに、株式会社 大日本絋産のスタッフが調査したものです。補助金の予算残額や現在の受付状況、個別工事の対象可否までは確認していません。申請を検討する場合は、必ず市の担当窓口で 最新情報をご確認ください。
執筆:株式会社 大日本絋産 スタッフ
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